生え際の後退や前髪の透け感には早めの育毛剤が効果的?

「生え際が薄くなってきたかも」などと感じていませんか。生え際の後退は、薄毛進行の合図と考えられます。後退する前に早めに対処することが重要です。対処が遅れると、育毛剤では改善できない恐れがあります。

この記事では、生え際の薄毛と育毛剤の関係を解説しています。期待できる効果や使い方などを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

生え際に育毛剤は効果があるのか?

産毛が生えている場合、育毛剤は有効に働く可能性があります。

ただし、すべてのケースで期待通りの効果を発揮するわけではありません。ここでは、育毛剤に期待できる効果と効果を実感しにくいケースなどを解説します。

育毛剤の効果

育毛剤に期待できる働きは、血行を促進することなどで髪の毛の成長を促すことです。したがって、育毛剤は髪の毛が細く痩せてしまっている場合に改善できる可能性があります。すでに生えている髪の毛をたくましく育て、ボリュームアップを目指したい場合は育毛剤の使用が適切といえるでしょう。

また、育毛剤には、頭皮を健やかに保つ効果や抜け毛を予防する効果も期待できます。頭皮環境の乱れや抜け毛の増加は薄毛の原因です。これらにアプローチできる点も育毛剤の魅力のひとつといえます。

育毛剤が効きにくいケース

育毛剤の基本的な働きは、すでに生えている毛を健やかに育てることです。したがって、頭皮に毛が生えていない場合は、基本的に効果を期待できません。抜け毛を予防する効果に関しても同様です。生え際が完全に後退している場合は、適していない選択肢といえるでしょう。

基本的に生え際の薄毛は、次の順で進行します。

  • 1.以前と比べて毛が弱々しくなる
  • 2.毛が太く長く育たなくなる
  • 3.毛が生えてこなくなり生え際が後退する

なお、抜け毛や薄毛の原因によっては上記のように進行しない場合もあります。

育毛剤は、1と2の段階で有効と考えられます。毛が生えてこなくなる3の段階を迎えると、発毛剤などを用いた治療が必要になります。ちなみに、発毛剤は発毛を期待できる薬剤です。髪の毛が完全に抜け落ち、生えなくなってしまう前から、できるだけ早く育毛剤を使用することをおすすめします。

育毛剤の効果を高めるには?

育毛剤の効果を高める重要なポイントは、薄毛が進行する前に使用することです。

ここまで説明してきた通り、髪の毛がなくなると基本的には効果を期待できなくなってしまいます。そのため、髪の毛や頭皮を常に健康的に保つことが重要です。薄毛にならないための対策、いわゆる薄毛予防には育毛剤の使用が向いているのです。

実際に育毛剤を使用するときは、以下のポイントにも注意が必要です。

頭皮の清潔を保つ

育毛剤はシャンプー後の清潔な頭皮に塗布します。清潔な頭皮のほうが汚れている頭皮よりも、育毛剤の成分がしっかりと角質層まで浸透しやすいと考えられるからです。抜け毛が目立つとシャンプーを敬遠したくなりますが、頭皮の清潔はできるだけ保つようにしましょう。

正しく使用する

育毛剤の説明書に従い正しく使用することも重要です。自身の判断で塗布量や塗布回数を変更することはおすすめできません。

勝手に使い方を変更すると、期待できる効果を得られない恐れがあります。

数カ月間は継続する

育毛剤の効果は、数ヵ月間使用してから判断します。数週間や1ヶ月程度で使用を中止すると、効果を正確に評価できません。毛は成長が遅いため、効果が現れるとしても数ヵ月以上かかることが一般的だからです。育毛剤の効果を実感したい場合こそ、日々焦らずに継続的に使用しましょう。

頭皮マッサージをする

育毛剤を塗布してから、頭皮をマッサージします。マッサージに期待できる効果は、頭皮の血行促進です。血行が促進すると、毛母細胞に栄養素や酸素を届けやすくなります。

毛母細胞は分裂・増殖を繰り返すことで毛を生み出す細胞です。したがって、マッサージでの成長を促せる可能性があります。

育毛剤のメリット・デメリット

育毛剤は、生え際を気にしている方が試してみたい商品です。ただし、良い面ばかりではありません。ここでは、事前に理解しておきたいメリットとデメリットを紹介します。

育毛剤のメリット

有効成分

育毛剤の中には、一定の効果を期待できる有効成分を含んでいるものがあります。ここでいう有効成分は、その効果・効能に対し「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づく承認を受けた成分です。配合されている具体的な有効成分は商品によって異なりますが、毛を健やかに育てる効果、頭皮の血行を促進する効果、頭皮の環境を整える効果などを期待できる有効成分を配合しているものが一般的です。

例えば、育毛剤でお馴染みの有効成分としてグリチルリチン酸ジカリウムがあげられます。グリチルリチン酸ジカリウムは、生薬の甘草に含まれている成分です。炎症を抑えて頭皮を健やかに保つ効果を期待できます。

副作用が少ない

育毛剤・発毛剤とも、ごく稀に副作用が生じることがあります。想定される副作用は商品によって異なりますが、一般的には育毛剤のほうが副作用のリスクは小さいと評価されています。

育毛剤の主な副作用は、頭皮の赤みやかゆみなどの皮膚トラブルです。健康に深く関わるような重篤な副作用が起きることは、ほとんどないといってよいでしょう。育毛剤に比べると、発毛剤は副作用のリスクが大きくなります。
例えば、ミノキシジル(男性用外用薬)は頭皮のかゆみや発赤のほか、頭痛・めまい・手足のむくみ、胸の痛み、心拍数が増えるなど、フィナステリド(男性用内服薬)は性欲減退、勃起機能不全、射精障害、精液量減少などの副作用が起こりえます。

また、フィナステリドでは、重大な副作用として肝機能障害も指摘されています。どちらも発症頻度は高くありませんが、頭皮以外の症状が想定されている点に注意が必要です。なお、具体的な副作用については商品ごとに確認する必要があります。購入前に必ず確認しておきましょう。

安全に育毛したいという方には、天然由来成分の育毛剤がおすすめです。
天然由来成分は、生物の体内でつくられた成分のため、合成香料や合成防腐剤などを使っていないものが多いといえます。
皮膚トラブルを防ぎたいという方は、天然由来成分を配合した育毛剤の概要や選び方などを解説した記事もぜひご覧ください。

チャレンジしやすい

育毛剤は発毛剤に比べて、お試しのハードルが低い点もメリットとしてあげられます。主な理由は以下の2点です。

1つ目の理由は、副作用のリスクが小さいことです。フィナステリドで指摘されている肝機能障害のような重篤な副作用は基本的に想定されていません。したがって、大きな不安を抱えることなく始められます。
ただし、育毛剤の商品によって配合されている成分が異なるため、副作用のリスクは事前に確認しましょう。

2つ目の理由は、薬局などで手軽に購入できることです。購入するため医療機関を受診する必要は基本的にありません。
例えば、生え際が気になったその日のうちに、オンラインショップでも購入できます。すぐに始められる点は大きな魅力といえるでしょう。これに対して、発毛剤は医療機関の受診などが必要になります。また、フィナステリドは医療機関を受診して医師に処方してもらわなければなりません。薄毛はデリケートな問題であるため、誰にも知られず対処したいと考える方が多いのではないでしょうか。育毛剤であれば、自分の判断で自由に始められます。

育毛剤のデメリット

副作用のリスク

リスクが小さいとはいえ、副作用が起こらないわけではありません。体質によっては、使用を開始してから頭皮がかゆくなる、頭皮が赤くなるなどの症状が現れることもあります。一定のリスクがある点には注意が必要です。

副作用が現れた場合は、速やかに使用を中断します。生え際のことを考えると使用を継続したくなるかもしれませんが、使い続けると症状が悪化する恐れがあります。使用を中断して、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。継続あるいは再開については、医師に相談してから決定します。

効果検証に時間がかかる

すぐに効果を検証できない点も育毛剤のデメリットとしてあげられます。

前述の通り、効果の検証には、最低でも数ヶ月程度かかります。効果検証に時間がかかる理由は、ヘアサイクルに従って、髪の毛は成長と脱毛を繰り返しているからです。ヘアサイクルは、2~6年の成長期、2~3週間の退行期、3~4ヶ月の休止期で構成されています。成長期は毛が太く・長く育つ期間、退行期は毛の成長が止まる期間、休止期は毛が抜け落ちる期間です。時間をかけて少しずつ成長していくため、効果検証にも時間がかかります。

使用開始から2ヶ月程度で判断してしまうと、効果を見逃してしまう恐れがあります。効果を実感できなくても、簡単にやめられない点は育毛剤のデメリットです。ちなみに、発毛剤の効果検証にも同程度の期間がかかります。

向き・不向きがある

薄毛対策には向き不向きがあります。例えば、育毛剤は毛が生えていない箇所には向いていません。頭皮環境を整えて、生えている毛を健やかに育てるために使用するものだからです。育毛剤は毛のボリュームが気になっている方や毛のコシやハリが気になっている方に向いています。

一方で、生え際が後退していて、すでに毛が生えていない方には向いていません。毛が生えていない場合は、育毛剤ではなく発毛剤の使用が適切と考えられます。自身の状態を確認してから使用する必要があります。

生え際や前髪が気になる方向けの育毛剤の選び方

生え際が気になる方には、どのような育毛剤が適しているのでしょうか。続いて、育毛剤の選び方を解説します。

有効成分を確認

抜け毛を予防する成分

育毛剤に期待できる効果は、配合されている成分で異なります。したがって、購入前に成分を確認することが重要です。特に重要といえるのが、抜け毛を予防する成分です。抜け毛の原因はさまざまですが、頭皮の炎症も抜け毛の原因になりえます。したがって、炎症を抑える成分は、炎症を原因とする抜け毛の予防につながる可能性があります。

育毛剤に配合されていることが多い抗炎症成分がグリチルリチン酸ジカリウムです。同様に、頭皮環境を整える成分も見逃せません。頭皮環境が乱れると、抜け毛は発生しやすくなります。頭皮を健やかに保つ成分として、スコポレチンなどがあげられます。

毛髪を育てる成分

毛を育てる成分も重要です。毛が健やかに育つことで、ハリやコシ、ボリュームが出ます。毛の成長に深く関わっているのが頭皮の血行です。頭皮の血行が良いと、成長に必要な栄養や酸素を効率よく届けられます。

頭皮の血行に関わる主な成分として、タマサキツヅラフジアルカロイドがあげられます。この成分には、血行促進作用による育毛効果を期待できます。同様に、スコポレチンなど、頭皮環境に関わる成分も重要です。

頭皮環境が乱れていると、健康な髪の毛を育てられません。毛を育てる成分が配合されていることも確かめておきましょう。
ちなみに、配合されている成分によっては、頭皮に刺激を与えてしまうことがあります。肌がデリケートな方には、天然由来成分を配合した低刺激な育毛剤などがおすすめです。

ニオイと使用感

ニオイや使用感もチェックしたいポイントとしてあげられます。

好みに合わないと、継続して使い続けることが難しくなるからです。例えば、使用後のべたつきが気になると、毎日の使用がストレスになってしまいます。ただし、ニオイや使用感は、実際に使ってみないとわかりません。経済的な負担を減らしつつこれらをチェックしたい方は、初回購入割引が用意されている商品を選ぶとよいでしょう。

継続できる価格

価格も必ずチェックしたいポイントです。

予算に対して高すぎると継続できません。育毛剤は長期的に使用するものです。無理なく使い続けられる価格であることも確かめておきましょう。ポイントは、初回価格だけでなく2回目以降の価格もチェックすることです。

生え際の育毛剤の使い方

育毛剤はどのように使用すればよいのでしょうか。生え際が気になる方のために、基本的な使い方を紹介します。

決められた使用方法を守る

最も重要なポイントは、記載されている使用方法を守ることです。

生え際が気になると、効果を高めるため使用回数を多くしたい、使用量を多くしたいと思うかもしれませんが、使用回数や使用量を多くすると副作用のリスクが高まる恐れがあります。また、これらを変更しても期待できる効果が高まる保証はありません。

洗髪後に使用する

使用するタイミングは、洗髪後がおすすめです。毛穴を塞ぐ皮脂や汚れを取り除けるため、育毛剤の成分が角質層まで浸透しやすくなると考えられます。ドライヤーで乾かしてから育毛剤を塗布します。洗髪後の自然乾燥は、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなるためおすすめできません。

頭皮マッサージも行う

育毛剤の塗布前、あるいは塗布後に頭皮マッサージを行いましょう。頭皮マッサージには、血行を促進する効果を期待できます。基本的な頭皮マッサージのやり方は次の通りです。

  • 後頭部に両手の指の腹を置いて持ち上げるようにマッサージする。
  • 頭頂部へ向かってマッサージを続ける。
  • 側頭部から頭頂部へ向かって同様にマッサージする。
  • 生え際から頭頂部へ向かって同様にマッサージする。
  • 両手を組んで、手のひらで頭頂部を挟み込み持ち上げるようにマッサージする。

このとき爪を立てずに手指の腹でマッサージすることが重要です。頭皮や毛穴を傷つけてしまうので、頭皮環境を悪化させる原因のひとつになってしまいます。

また、とくに気を付けるべきポイントはできるだけ優しくマッサージすることです。
なぜなら、指の腹でマッサージすることを意識しても、指圧が強すぎて毛細血管を傷つけてしまう可能性があります。毛細血管が傷つくと血流は悪くなり、頭皮も固まってしまうため、結果的に逆効果になってしまいます。

生え際や前髪が薄くなる原因

最後に、生え際や前髪が薄くなる原因を紹介します。

遺伝

壮年男性における薄毛の主な原因はAGAです。

AGAは、5αリダクターゼと呼ばれる酵素と男性ホルモンのテストステロンが結びついてジヒドロテストステロンに変換されることで起こります。ジヒドロテストステロンが男性ホルモンレセプターと結びつくと、TGF-βと呼ばれるサイトカインが増加します。これにより脱毛の指令が出るため薄毛が進行してしまうのです。

5αリダクターゼの活性度、男性ホルモンレセプターの感受性は遺伝と関わりがあります。したがって、遺伝も生え際や前髪が薄くなる原因のひとつといえます。

生活習慣

生活習慣の乱れも生え際や前髪の薄毛に悪影響を及ぼす恐れがあります。

具体的には、栄養バランスの悪い食事、慢性的な睡眠不足、慢性的な運動不足、過度な飲酒、喫煙などが毛の成長に悪影響を与えると考えられています。規則正しい生活を意識することが重要です。

ストレス

ストレスも注意したい要因のひとつです。

過度なストレスがかかると、血管が収縮するため頭皮の血行は悪くなってしまいます。頭皮の血行が悪くなると、毛の成長に必要な栄養や酸素を毛母細胞に届けにくくなります。毛に悪影響が及ぶため、適度にストレス解消を図る必要があります。

ヘアセット

長時間にわたり毛を引っ張り続けていることでも、生え際や前髪は薄くなる恐れがあります。頭皮の血行が悪くなって、健康な毛を育てられなくなるからです。また、蓄積したダメージで抜け毛が増えてしまうことも原因としてあげられます。ポニーテールなど、毛を強く縛る髪型をしている方は注意が必要です。

まとめ

生え際の薄毛と育毛剤の関係について解説しました。産毛などが残っている状態であれば、育毛剤の効果を期待できることはご理解いただけたかと思います。

育毛剤は、正しい使用方法を守り、清潔な頭皮に使用することが重要です。どの商品を選べばよいかわからない方は、スーパーフルーツ「ノニ」を使用した「Rambut Tonic(ランブット トニック」を候補に加えてみてはいかがでしょうか。

「ノニ」の特徴は、豊富な栄養と頭皮を健やかに保つスコポレチンなどの希少成分を含んでいることです。Rambut Tonicは、タマサキツヅラフジアルカロイド、グリチルリチン酸ジカリウムなどの有効成分も配合されています。天然由来成分の育毛剤を試してみたい方におすすめです。

記事を書いた人

毛髪診断士

佐野 正弥

毛髪診断士

佐野 正弥

体質改善を基本とした発毛法を公開し現在までに1万人を超える薄毛改善を成功させる。公益社団法人日本毛髪科学協会の毛髪診断士。「育毛の達人オンラインショップ」の責任者。国内および海外の医学博士、医師をヒアリングしその伝聞と知識、また自らが開発した自宅でできる発毛法をマニュアルにまとめた。著書「最後に読む育毛の本」

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