ヘアスプレーが毛穴詰まりや頭皮トラブルの原因になる?

毎日のスタイリングに欠かせないヘアスプレー。使い方を誤ると、頭皮トラブルにつながる恐れがあることをご存じですか。この記事では、ヘアスプレーが引き起こす頭皮トラブルと頭皮トラブルの防ぎ方を解説しています。髪の毛や頭皮の状態が気になる方は、参考にしてください。

ヘアスプレーが頭皮トラブルを引き起こす原因

ヘアスプレーの使い方を誤ると頭皮トラブルにつながる恐れがあります。頭皮に付着すると毛穴を詰まらせてしまうことがあるからです。具体的な対策は後述しますが、トラブルを防ぐため使用したその日のうちに洗い流すことが重要といえるでしょう。ヘアスプレーの使い方を誤ると起こりやすいトラブルは次の通りです。

おもな頭皮トラブル

抜け毛・薄毛

最も注意したいトラブルのひとつが抜け毛・薄毛です。これらは頭皮環境が悪化することで引き起こされます。ヘアスプレーには、基本的に油分とコーティング成分が含まれています。油分やコーティング成分は、頭皮の毛穴を詰まらせる原因のひとつです。毛穴が詰まると、老廃物を排出できなくなるため皮膚炎のリスクが高まります。同時に、頭皮環境が悪化するため、髪の毛の健やかな成長も妨げられます。これらの結果、抜け毛や薄毛のリスクが高まるのです。例えば、細くて短い髪の毛が増えてボリュームがダウンするなどが考えられます。

フケ

ヘアスプレーの使い方を誤ると、フケのリスクも高まります。頭皮環境が悪化して皮脂の分泌が増えると、マラセチア真菌が異常に増殖する恐れがあるからです。マラセチア真菌は、脂漏性皮膚炎の原因と考えられています。脂漏性皮膚炎の主な症状はフケの増加です。具体的には、べたつくフケや鱗のようなフケが発生します。

また、頭皮にかかったヘアスプレーにホコリやフケが付着すると、粃糠性(ヒコウセイ)脱毛症のリスクも高まると考えられています。粃糠性脱毛症の主な症状は、乾燥したフケの大量発生です。放置していると、フケが毛穴を詰まらせて最終的には抜け毛につながってしまいます

かゆみ

頭皮のかゆみも起こりやすいトラブルのひとつといえるでしょう。原因はさまざまですが、ヘアスプレーに含まれる成分が体質に合わないことでもかゆみは引き起こされます。例えば、エタノールでかぶれてかゆくなるなどが考えられます。問題になる成分は人により異なるため、かゆみを引き起こす成分を突き止めて避けることが重要です。

また、脂漏性皮膚炎や粃糠性脱毛症でかゆみが引き起こされることもあります。一般的に、脂漏性皮膚炎によるかゆみは軽微であることが多いと考えられています。かゆみが現れやすい場所は生え際です。一方で、粃糠性脱毛症は強いかゆみを伴うことがあります。いずれにせよ、気になる症状が現れている場合は、医療機関の受診が勧められるでしょう。

炎症

頭皮の炎症も気を付けたいトラブルのひとつです。主な原因はヘアスプレーに含まれる成分が体質に合わないことです。炎症はかゆみやフケの原因にもなりえます。原因となる成分は人で異なりますが、香料や防腐剤などが考えられるでしょう。また、脂漏性皮膚炎など、皮膚のトラブルでも炎症は起こります。頭皮で炎症が起こると、髪の毛の健やかな成長は妨げられる恐れがあります。

その他、ヘアスプレーを使用することで肌荒れやニキビの原因となることもあります。
特に頭皮やおでこの肌荒れが気になる場合は、ヘアスプレーの成分に注意が必要かもしれません。

こちらの記事では、ヘアスプレーが肌に与える影響とヘアスプレーの正しい使い方などを解説しています。肌荒れでお悩みの方は参考にしてください。

ヘアスプレーによる頭皮トラブルを避けるためにできること

ヘアスプレーによる頭皮トラブルは、使い方を見直すことで防げる可能性があります。どのような点を意識して使用すればよいのでしょうか。頭皮トラブルを避けるためできることを紹介します。

正しく使う

最も重要なポイントは、ヘアスプレーを正しく使うことです。誤った使い方をしていると、頭皮トラブルのリスクは高くなります。基本のポイントは以下の通りです。

【ヘアスプレーの使い方】

  • 使用のタイミングはヘアセットの仕上げ
  • スプレー前にボトルをしっかり振る
  • 髪の毛から10~20cm程度の距離からスプレー
  • 円を描くようにまんべんなく振りかける
  • 動きを出したい箇所は毛束をつまんでスプレーする

注意点は頭皮にかからないようにすることです。毛束をつまんでスプレーするときは、できるだけ根元にかからないように注意しましょう。

髪と頭皮を洗う

使用したヘアスプレーはその日のうちに洗い流します。放置していると皮脂と混ざり合って、頭皮に刺激を与えてしまう恐れがあるからです。かゆみやフケなどの頭皮トラブルが起こりやすくなります。正しいシャンプーの流れは以下の通りです。

【正しいシャンプーのやり方】

  • ぬるめのお湯で髪の毛と頭皮をしっかりと予洗いする
  • シャンプーを手のひらにとってよく泡立てる
  • 泡立てたシャンプーを頭皮に塗布してマッサージするように優しく洗う
  • 髪の毛は泡を毛先に滑らせるように洗う
  • ヘアスプレー・シャンプーが頭皮や髪の毛に残らないようにしっかりとすすぐ

お湯だけだとヘアスプレーを落としにくいため、いわゆる「湯シャン」はおすすめできません。シャンプーやコンディショナーなどのアイテムを使って、常に清潔な頭皮環境を整えることを意識しましょう。

髪と頭皮のケアをする

頭皮と髪の毛の状態を見つつヘアスプレーを使用することも重要です。炎症やフケなどのトラブルが起きているときに使用すると悪化させてしまう恐れがあります。頭皮に傷がある場合も同様です。頭皮や髪の毛に何かしらのトラブルが起きているときは、治ってからヘアスプレーを使用しましょう。トラブルが再発する場合は、ヘアスプレーに原因があるかもしれません。使用する商品を変える、医療機関を受診するなどの検討が必要です。

また、薄毛に悩む方にとってはヘアスプレーの選び方や使い方、頭皮ケアには注意すべきでしょう。もしヘアスプレーによる薄毛への影響などが気になる方は「増毛スプレーで薄毛隠しをするポイントとおさえておきたい注意点」の記事を読んでみてください。

まとめ

ヘアスプレーが引き起こす頭皮トラブルについて解説しました。使用したその日のうちに洗い流さないと、抜け毛やかゆみなどの頭皮トラブルは起こりやすくなります。リスクを小さくしたい方は、洗い流しやすいヘアスプレーを使用するとよいでしょう。薄毛の方におすすめなのが、髪の毛を太く見せるスタイリング剤「Rambut Re:Hair(ランブット リヘアー)」です。耐水性がありながらシャンプーだけで落とせるうえ毛穴に詰まる心配もないため、薄毛の方に向いています。実際に「Re:Hair」を使用したモニター動画もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

記事を書いた人

毛髪診断士

佐野 正弥

毛髪診断士

佐野 正弥

体質改善を基本とした発毛法を公開し現在までに1万人を超える薄毛改善を成功させる。公益社団法人日本毛髪科学協会の毛髪診断士。「育毛の達人オンラインショップ」の責任者。国内および海外の医学博士、医師をヒアリングしその伝聞と知識、また自らが開発した自宅でできる発毛法をマニュアルにまとめた。著書「最後に読む育毛の本」

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